前へ
次へ

軽貨物運送事業者が大手自動車メーカーに勝訴した事例

軽貨物運送事業者が大手自動車メーカーに対し、損害賠償請求を行い、不正を明るみにした事例があります。これは自動車分野以外の全ての製造事業者の根底を揺るがす巨大企業の巨悪が露見した歴史に残る事件として発展していきました。軽貨物運送事業者A社が保有する軽貨物運送トラックが営業走行中、突如タイヤが脱輪し、巻き込まれた親子が死亡しました。事件当社は軽貨物運送事業者A社の整備不良における業務上過失致死だとみられましたが、軽貨物運送事業者A社の調査により軽貨物運送トラックの設計そのものに不備があると判明しました。しかし製造元である大手自動車メーカーB社はリコール隠しを行うなど極めて悪質な行為に及びました。最終的に公益通報者保護制度に基づく、内部告発により巨悪が露見する結果になりました。その後、大手自動車メーカーB社は親会社から資本提携を打ち切られ、倒産の危機に陥りますが、系列企業からの後押しを受けて縮退しながらも、事業継続にありつきました。本来であれば自動車メーカーと軽貨物運送事業者はステークホルダーの関係にありますが、この事件を契機に製造事業者とユーザー企業の間に深刻な壁が生まれるようになったのは言うまでもありません。

Page Top